こんにちは。慶應義塾大学SFC研究所上席所員の折田です。
今回は、「世界一美しい図書館」をご紹介します。

世界中から人が集まる図書館といえば「代官山 蔦屋書店」が有名です。
クリエイティブな空間に厳選された本が並び、つい本の爆買いをしてしまします。
https://store.tsite.jp/daikanyama/floor/shop/tsutaya-books/
私たちの身近にも、そんなクリエイティブな図書館があることをご存知でしょうか?
それは、都城市立図書館Mallmall(まるまる)
ん?都城って宮崎県ではないか?
そんな疑問もあるかと思いますが、江戸時代の都城市域は、現在の鹿児島市を中心に島津氏が治めた鹿児島藩(薩摩藩)に属していました。
現在も曽於市民にとっては、生活に欠かせない経済圏でもあります。

どうでしょう?この美しい空間!
実はこの図書館、ゼロベースから建築されたものではありません。
2012年に経営破綻した大丸デパート跡地をリノベーションして建てられました。
全国でもシャッター商店街が問題になっています。
多くの自治体が、シャッター街の復活に向けて試行錯誤していますが、この「都城市立図書館Mallmall(まるまる)」は、まさに奇跡の復活を成し遂げた場所として有名になりました。









更に、都城市立図書館Mallmall(まるまる)には、caféが併設しています。
そしてなんと、飲み物の持ち込みがOKなのです。
コーヒー片手に本を読めるなんて、なんて素敵な空間なんでしょうか。

このように、シャッター商店街の建物がリノベーションによってクリエイティブな空間に生まれ変わった「都城市立図書館Mallmall(まるまる)」は、人が集まる場所として注目を浴びています。
今では、ワーケーションの場所として大人が訪れ、大人が教養を磨く場所にもなっています。
また、夏休みや土日ともなると学生が朝から列をなして開館を待っています。
平日も放課後の時間帯になると沢山の学生で賑わっています。
夕方になると私立学校のバスから送迎してもらった学生、近隣の公立学校の生徒が、保護者の迎えが来るまで勉強をしています。
こんな施設がある地域と、無い地域では、学生の学力に大きな差が生まれるのは当然です。
郷土に愛着を持ち、クリエイティブな環境で育った人材が、将来は地域の創造者になり、地域を築き上げていきます。
都城市の未来は明るいですね。
今では、この図書館を目当てに近隣に移住してくる人も多いそうです。
少子化により人口は減っています。
今後、地方都市部では限りある人材の奪い合いになっていきます。
このような魅力ある街づくりと、クリエイティブな学習環境は、地方自治体にとって大きなアドバンテージなることは間違い無いでしょう。
これからは、学校教育だけに教育を任せるのでなく、産官学一体となった社会教育の場を作ることが求められます。
都城市市立図書館、まるまるという愛称もかわいいですね
ステキなデザイン、市民にとってと心地よい場所です