12月10,11日で今年も阿久根で産業祭が行われた。コロナでなかなか正式な開催が儘ならなかったが、今年は、来場者6705人の方が来られ、大きな賑わいを見せた。地元の産業が詰まっているこの空間はほっこりする場所でもある。
今回、産業祭にも参加されているのだが、複合的なビジネスを手掛けている面白いお店を紹介したい。本業は漁業であるが、カフェをして、観光体験も行っている、倉津集落にある福美丸水産である。
ベテランの漁師

漁業は、16歳から始めて55年目になる守さんと尼さんの房江さんご夫婦で、時化の時以外年中海に行く。主に、伊勢海老、ウニをメインとし、他にも貝、タコ、イカ、アジ、イワシなどの幅広く漁を行っている。

また、加工品の数も多く、特にボンタンの香りがするボンタンつけ揚げは、えその魚を裁いてすり身にして、そのあとボンタンオイルで香りつけをする行程で、手間暇かけて作られてたものであり、地元の方からも大変好評で、いつも売り切れているほどである。その他に海藻類も取りにいかれており、とさか、天草など商品も豊富である。天草においては、最低でも5回~6回は、洗って干す作業を繰り返し、無添加のところてんへと変化していく。そして、このところてん、本当に絶品である。

駅前のSOA PROOT
また、娘のななさんこと、倉津ななさんは、阿久根駅前でカフェを営業している。調理師の免許を持ち、多様な料理をふるまう料理人であり、同時にパティシエの免許もお持ちの凄腕店主。多種多様なケーキやお菓子が並ぶ。そして、なんといってもカフェメニューの多さにはいつも驚かされる。また、ご両親がとってきた海産物を店頭でも販売しているため、直売店として、コスパも良く、新鮮なものが食べれる熱いお店なのである。
阿久根の食を活用した体験ツアー
これだけではない。観光誘致のひとつとして、体験ツアーも実施されており、主に釣り体験、うに割体験がある。漁師さんだからこそ、出来る地のものに触れることの出来、またこれが阿久根のアピールにもなることは、皆さんお分かりであろう。

ゲストハウスをセルフリノベーションで
そして、来年からまた新たな事業を計画中。古民家再生を家族みんなで力をあわせて、セルフリノベーションを行い、気軽に泊まれるゲストハウスをスタート予定。観光や体験を行う方が泊まれる場所を提供することで、阿久根の食に触れて頂くきっかけになると言う。
元々は漁師であるが、こうして時代に合わせて面白ごとを仕事にしていくスタイルが実に面白く、今の阿久根には必要なことだと切に感じる。せっかく、阿久根に足を運んで頂けるなら、街を十分に楽しんで頂きたい、そんな時は、福美丸水産さんのようなお店があると必ず紹介したくなるのだ。
阿久根に来たら、阿久根駅から徒歩1分のCAFE SOAPROOTに是非、立ち寄ってみて欲しい。

