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2025年度版『忍者を自由研究のテーマにする際のポイント』 さつま忍者研究会

 先日「忍者をテーマに自由研究をしたい」と相談がありました。
 最近いわゆる忍者解説書を読むと「忍者とはスパイである」(ざっくり要約)とあるので、マンガやゲームなどのイメージで研究を始めようとした方は先の展開をどうしようと困っているのではないでしょうか?

 『忍者』という言葉は小説等から明治大正期に定着した言葉で、それ以前は諜報活動や工作活動をする人たちの事を草や忍び・細作などと呼んでいました。

 そう呼ばれていた間にも、小説や演劇で忍術使いというものがあり、大衆に楽しまれていたわけですが、キャラクターを作る過程で様々な文化を取り入れていった結果が『忍者』といって良いかと考えます。

 さて上記を踏まえて『忍者』をテーマに自由研究を始めるわけですが、まずは『忍者』というコンテンツがどの様な要素で構成されているかを考えてみましょう。1人で考えるよりやいろんな世代の方にインタビューをしてみると良いかと思います。
 『忍者』像がお父さんお母さんの世代とおじいさんおばあさんの世代で変化している事に気付くのではないでしょうか?

 次にその構成されている要素を1つ取り出して研究に入ります。
 例えば最近の忍者解説書に沿うのであれば、地元には歴史的にスパイ活動をしていた方はどんな方がいたのか?という事で1つの研究になります。
 別の見方をすれば、忍者屋敷から過去から現代のカラクリについて調べるのも良いでしょう。
 もう1つ提案をすると、手裏剣の種類から昔の道具を調べてみるのも面白いでしょう。

 忍者研究において忍者探しをしてしまうとそれこそドロン!と煙に巻かれた状況に陥ってしまいます。
 忍者というコンテンツがはらんでいる忍術に惑わられる事なく、本質を見極めてから研究を開始すると良い研究書類ができあがりますよ。
 せっかくの夏休み。遊んで過ごしたいところですが、宿題から逃れられない事も事実。
 みなさん頑張って下さいね。

関連記事:夏季特別企画『薩摩忍者ミニ講習』『室内手裏剣術ミニ講習』2025(鹿児島県姶良市)

※この記事は清永が書いている『クリエイティブパフォーマンス BAN』のブログ記事より転載致しました。

投稿者プロフィール

清永秀樹

クリエイティブパフォーマンスBAN/代表 さつま忍者研究会/代表 H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)

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