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やねだんから世界へ(大窪 顕子)

 鹿児島県鹿屋市串良町柳谷集落。行政に頼らない町おこしの成功例として未だに全国に紹介されている通称『やねだん』には一時期、全国から集まった様々なアーティストたちが集い、世界に向けて素晴らしい作品の数々を発信していました。
 現在ではほぼ散り散りになってしまいましたが、当時の事を思い出して、今ではフランスでアーティスト活動を続けている『大窪 顕子』さんにコラムを寄稿していただきました。

やねだんから世界へ

 早いもので、1ヶ月という話で、少し長めの旅のつもりで訪れた“やねだん集落”での地域おこしのお手伝いが、結局数年間もお世話になることになった日は、今から20年程前の話になります。

 着いたその日にいきなり、鹿児島県内のほぼ全テレビ局と全新聞社に取材に取り囲まれた瞬間に、なんだかすごいところに来てしまった、と、動物園の、右も左も分からないのになぜか注目されている(正確には動物園が有名なだけなんだけど)新米パンダになった気分でした。

 その後やねだんを卒業するまでの数年間、集落の老若男女の皆様をはじめ、そこからのご縁で繋がった別の集落の皆様や、県内外のアーティストの方々と共に沢山の貴重な経験を得たことが、今でも私の生活の基盤の一部となっています。

 その後日本の最後の生活の拠点を横須賀にて素敵なシェアハウス、平作女子寮に移し、そこでもまたとても大変素敵でほがらかな3年間を過ごしました。それぞれが遠く離れた(東京 インド 西フランス 南フランス)今でもそこの同居人達と続いているほがらかな関係は、私の今の生活を勇気づけてくれる 心の拠り所です。 日本最後の生活拠点、と書いたのは、その後私は2014年にワーキングホリデーというビザを使って、フランスに一年間行くことになったのです。結局1年どころか今年で12年、子供まで産まれ、2016年からはブルターニュという街に拠点を移ししっかり根を張り出しました。人生何が起こるかわからない!

  パリの最初の2年間は、旅をしたり59rivoliというアーティスト達のアトリエを借りて制作したり、語学学校に通い始めたりしました。
 2016年からブルターニュのバンヌという街に住み、ご縁あって3年前バンヌのアート施設BREFのアトリエを借りることとなり、2年間お世話になりました。そこでの出会いが宝物で、制作のモチベーションを上げてくれる素敵な仲間との交流は今でも続いています。
  初めの頃は発表の場を見つけられずさまよいましたが、2019年のカフェでの個展をきっかけに流れが動き始め、昨年はヴァンヌ市のコンペに選出、今年4月に歴史ある場所にちなんだ紙芝居を上演することに。現在は2か所で個展を開催中です。

 鹿児島での生活で学んだ、「地域に沿って私ができること」、その後の生活で見つけた「私のしたい、制作活動」この2つが今ようやく良いバランスで組み合わさるようになってきたと感じています。これからも、描き続けていけるよう頑張ります!

大窪 顕子

職業:絵描き

プロフィール:大阪府枚方市生まれ18歳から
  京都→石川→鹿児島→神奈川→パリ→と拠点を移し現在はブルターニュ、バンヌ在住

  鹿児島県ではやねだん集落にて2007年−2012年ごろまで地域おこしのお手伝い

Instagramhttps://www.instagram.com/akikooukubo/

投稿者プロフィール

清永秀樹

クリエイティブパフォーマンスBAN/代表 さつま忍者研究会/代表 H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)

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