スマートフォンやPC、昨今ではAIなどインターネットの技術がが私たちの暮らしを豊かにする一方、無機質な画面の向こうに広がる世界に疲れてしまうこともありませんか?便利で手軽なデジタル社会だからこそ、手の温もりが感じられるもの、自然の恵みから生まれるものに改めて惹かれる、今日この頃です。
今回は鹿児島県に伝わる伝統工芸品、薩摩伊作和紙の制作・技術の継承を行っている和紙アトリエTanedaさま(以下敬称略)へ行って参りました。薩摩伊作和紙について学ばせていただき、紙漉きをして作品を作ることができるワークショップも体験できます。筆者の目的は「和紙で照明をつくること」!初心者なのに、ハードルが高いです。笑
和紙アトリエTaneda
今回お邪魔した和紙アトリエTanadaは、鹿児島市西陵地区の住宅街に工房があります。
鹿児島中央駅から車で10分ほどの場所です。

ワークショップは、予約制。
制作時間60分~90分(作品により時間は前後します)で、制作した作品は当日お持ち帰りもOK!!
和紙アトリエTaneda(以下敬称略)では、楮(こうぞ)100%の原料で紙漉きを行います。
楮(こうぞ)は植物のことで、繊維が太くて長く強靱なことから古くから和紙の原料とされてきたそうです。


今回は、友人・知人を誘って総勢6名で参加!
和紙アトリエTanedaの種子田先生に弟子入りをしている書道家の竹丸沙織さんも一緒です。沙織さんは、書道作品制作の際、鹿児島の伝統工芸品である薩摩伊作和紙を使用したい!という想いから楮(こうぞ)の採取も自身で行い和紙を制作しているとのこと。passion!!
ワークショップのメンバーは、
■創作和紙を作りたい人
■制作の手法をつかった和紙をつくりたい人
■卓上ランプをつくりたい人 などなど
それぞれの想いの元、制作がスタートしました!

漉き桁と呼ばれる道具を、水と楮(こうぞ)のプールに落とし込みます。初心者の方でも、先生が隣について指導してくださるので安心!楮(こうぞ)が均一になるように気をつけながら、3度ほど入水させます。
ここは中々の力作業!
基本の作業の後は、各々の希望に合わせて手法を用いた創作をします。

思い思いの作品ができたら、乾くのを待ちます。

薩摩伊作和紙
ワイワイと作品作りがひと段落したら、種子田先生による座学の時間です。
伊作和紙は約500年前に日新公(島津忠良)が伊作郷の武士のために和紙づくりを創始したとされています。(諸説あり)
伊作では少人数ではありますが、その技術が受け継がれ2004年に薩摩伊作和紙創作の創始者種子田先生と、寺原さんとの間で伊作和紙の紙漉き技術が継承されました。
500年の薩摩伊作和紙の歴史・技術を大切に守りながら、次世代にも繋げていきたいと種子田先生はおっしゃいます。



種子田先生が、楮(こうぞ)から和紙になる工程を実演してくださいました。
あっ!という間に和紙になってしまってみんな驚きの表情です。普段使い慣れている紙とは異なり、繊維の手触りや植物本来の色味など、とても味わい深い1枚になりました。
店舗情報
住所:鹿児島市西陵7-18-13
HP :https://sakurajima.tv/
TEL :099-281-4919
営業日:日曜~土曜
※事前に電話またはメールでご連絡をお願いします
駐車場:あり(3台)
mail:sakurajima@sakurajima.tv
お試し和紙づくりメニューの詳細は、HPにて確認ができます。
人数が多くなると、体験料がお得になるので是非、ご家族やご友人をお誘いあわせの上、薩摩伊作和紙を体験してみてください!

取材協力/和紙アトリエTaneda 種子田 幸廣さま
竹丸親子と制作メンバー
追記 照明を作ってみた!
冒頭でも述べましたが、筆者。和紙で照明をつくりたいな~という思いがきっかけで薩摩伊作和紙と出会いました。
今回のワークショップでは、ランタンのような卓上ライトができる創作和紙を作成しましたが・・・
工房で見つけた【花灯り】という手法を用いた照明に一目ぼれをし、種子田先生に頼み込んで(笑)別日に作らせていただくことになりました。このような凝った作品は1日では完成しないためワークショップでは制作できませんが、薩摩伊作和紙創作作品の参考までに温かい目で御覧になっていただけますと幸いです!
パーツの作成、組み立て、土台の制作などなど…ひとつひとつの作業に愛情を込めながら創作した第一弾!あかりが灯った瞬間、感動しました。
我儘を受け入れてお付き合い下さり感謝しかありません(^^)先生、ありがとうございました!


