クラシックと言えば、学生時代ですと授業カリキュラムに音楽の時間があるので辛うじて触れる機会があるのですが、大人になるとなかなかその音楽の世界に触れる事が難しいものです。
前回のジャズに続きまして、今回は一般の皆さんをクラシックの世界に招待してもらう為に、鹿児島を拠点に活動しているバリトン歌手の又吉さんにクラシックの楽しみ方をテーマに寄稿していただきました。
鹿児島でのクラッシックの楽しみ方
クラシックの楽しみ方は色々ありますが、鹿児島においてのクラシックの楽しみ方を一つご提案するなら私は『参加する』をお勧めします。
鹿児島には市民参加型のミュージカルや、市民合唱団も数多くありますし、アマチュアオーケストラもあり、自分の好きな音楽を体験するにはとても良い場所だと思います。
その中でもクラシックにおいては『鹿児島県民第九』が代表に挙げられるのではないでしょうか。
その歴史は古く昨年の演奏会で36回目を迎えました。総勢400名近い参加者で奏でる壮大な第九は鹿児島の年末に欠かせないものになっています。
『喜びとは、神の恩恵であり、楽園からの乙女達のように美しい。喜びの持つ不思議な力は、時代に分断された人々をもう一度兄弟にすることができる。』
200年以上前に書かれたシラーの詩には現代に生きる私たちにとっても人生の指針となる力を持っています。 そして、その詩に、作曲家として聴力を失い、絶望の淵から立ち上がったベートーヴェンの力強い音楽が加わることによって唯一無二の魅力を生み出しているのだと思います。
今回そんな素晴らしい作品と共に何か周りの人たちを助けることができないか。と立ち上がった企画が2024年4月13日に開催される『やきにく元太 チャリティーコンサート』です。
小児がんを患ったお孫さんをもつ社長の上村加代子さんが第九のソプラノソリストに挑戦し、その収益を全額『小児がんを患った子ども達とその親御さん達の支援』に充てるコンサートです。
同じ境遇になったからこそ、その苦労が理解できるし、私たちができることは応援することだけだ、と上村さんは語ります。
クラシックが聴くものから、参加するものに。そして参加するものから、誰かを応援するものに。クラシック音楽の持つ可能性はまだまだたくさんありそうです。
今回のチャリティーコンサートには東京から若手テノールナンバーワンの呼び声の高い宮里直樹さんがテノールソロとして出演してくださいます。
鹿児島で歌うのは初めてとのこと。多くのクラシックファンを魅了する宮里さんの歌声が鹿児島で生で聴ける機会は滅多にないのでこの機会に多くの方々に聴いていただきたいです。
そして第九を演奏することで誰かを応援するという新しい試みが鹿児島の地から広がっていくことを心から願います。
投稿者プロフィール
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クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)
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