「フットケア」という言葉を聞いたことはありますか?

足や指、爪やかかとなどに施すさまざまなケアのことを言います。足元の状態が悪いと歩行に支障が生じるため、フットケアをすることで転倒予防に貢献できると言われています。

人生100年時代と言われている今だからこそ、元気に過ごしていくためにはフットケアが必要になってきそうです。

今日からはじめる長く元気に過ごすための毎日のフットケア

鹿児島で福祉現場などでフットケアをしつつ、フットヘルパーの育成に力を入れている方がいます。社会福祉士の国家資格を持つ、坂下陽子さん。昨年10月にご自身のフットケアサロンをオープンしました。

医療や福祉の現場にもフットケアが必要だと感じたので、同じ社会福祉士を持つライターの上村が坂下さんにお話をお伺いしました。

フットケアを目指したきっかけは義父の足

坂下さんは、社会福祉士と介護支援専門員の資格を持っています。福祉の大学を卒業し、福祉職として現場で働きましたが数ヶ月でリタイアをすることとなりました。

「直接触ってケアをしたい」という思いが芽生え、アロマの勉強をはじめ資格を取得。

アロマを学んでいくうちに、「福祉の現場に戻りたい」という気持ちが湧き上がり、デイサービス(通所介護)や病院のソーシャルワーカーとしての勤務などで実績を積んでいったそうです。

医療福祉の介護現場で働いていた時に、坂下さんに大きな転機が訪れました。義父が病気を患い、介護保険サービスを受けながら自宅療養をすることになりました。足の爪が肥厚していき、爪や指が何かに当たる度に「痛い」と言っていたそうです。いつしか靴下も履けず、毛布の繊維すらダメージを与えるようになってしまいました。

素足のままで足が冷たくなっている状態を目の当たりにし、「義父の足のケアがしたい」と思うようになったそうです。ご友人から「フットヘルパー」の資格があることを教えてもらい、資格をとるために2年ほど学んだそうです。現在は、講師としてフットヘルパーを目指す方の育成もされています。

「足を大切にすることは、自分を大切にすること」
と、坂下さんは仰っています。

フットケアやフットヘルパーを知ってほしいという想い

フットケアやフットヘルパーのことを多くの方に知ってほしいという想いがあり、イベントや講演会などもされています。その他、定期的に高齢者施設に行き利用者の方にフットケアを施しています。

最初は、足や爪を触られるのを嫌がる方もいらっしゃるそうです。無理やりケアをするのではなく、会話をしながら心をほぐしていく。社会福祉士として福祉の現場で働いた経験があるからこそ、出来ることだと思います。その方に合った方法でケアをしていくことで、最後は最高の笑顔をいただくことができていると仰っていました。

フットケアの必要性を伝えていきたいという想いから、昨年10月末にご自身のサロン「フットケアサロン遊」をオープンされました。

鹿児島市西田にあるマンションの一室でされています。今回、わたしはフットケアの体験をさせていただきました。

まずはカウンセリングから。バスソルトに混ぜる精油選びをしました。坂下さんはアロマの資格を持っているので、その方に合った精油のアドバイスをしてくれます。匂いは好き嫌いがあるので、香りを嗅いだ上で決めていきます。

わたしは「ウッド系」が好きなので、サイプレスを選びました。あと2種類ほど選べるとのことだったので、アドバイスを元にタンジェリンとラベンダーをチョイス! どんな香りになるのかドキドキしましたが、好みの香りになったので驚きでした。

こちらが足の爪を整えていく道具たち。左は、「ゾンデ」と呼ばれるもので、爪と皮膚を分けるために使われます。真ん中はニッパーで、右はやすりです。

道具の説明をされると「今から足がキレイになっていくのか!」と、段々とワクワクしてきました。

知っているようで知らない「足」のこと

それでは、こちらの椅子に座ってフットケアのスタートです!

まずは足のチェックから! わたしの爪は、深爪気味とのことでした。これが正しいと思って39年も過ごしていただけに衝撃的でした! 足のこと、全くわかっていなかったみたいです。

足のチェックが終わり、フットバスにゆっくりとかかとから両足を入れて、先ほどチョイスした精油が含まれているソルトを。こちらは、ハリウッドセレブが愛用をしていると話題の「エプソムソルト」です。塩ではなく硫酸マグネシウムで、体を芯から温めてくれる効果が期待されています。

足が温まったら、足を洗ってくれました。人に洗われたのは初めてだったので、ドキドキ(笑)こんなに丁寧に洗うことはないので、足が大喜びでした!

わたしの足の写真で恐縮です(笑)足浴後にゾンデで爪と皮膚を少し分けてもらい、やすりで整えてもらいました。そしてお米のオイルでトリートメントまでしてもらいました!

人に触られるのは心地よいですね。思わず眠たくなってしまいました。

普段は酷使している足のケア、全然できていなかったんだと反省。足を大切にすることが、自分を大切にすることという意味が分かった気がします。
知っているようで、実は知らない足のこと。きちんと学んでいくことは大切なことですね。

気になる方は、是非フットケアを体験されてみてください。
福祉施設でフットケアを導入されたい方も、坂下さんにご連絡してみてくださいね!

ホームページ

https://home.tsuku2.jp/storeDetail.php?scd=0000250387

Instagram

https://www.instagram.com/foot_care_yu_kagoshima

投稿者プロフィール

上村 ゆい
上村 ゆいヨガインストラクター×フリーライター
ヨガインストラクター×ライター。どちらかというと身体が硬めのヨガインストラクターです。その人に合ったレッスン内容を心がけているので、老若男女問わずレッスンを受けていただいています。ヨガレッスンは、出張ヨガとオンラインヨガのみ。趣味は、美味しいものを食べること。ライターとして鹿児島のいろいろを発信していけたらと思います。