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「薩摩ボタン」の絵付け体験に行ってきました

以前、カゴシマカジンで、鹿児島の伝統工芸品「薩摩ボタン」について書きました。絵付け師である室田さんは、普段は絵付け体験を行っていません。しかし、年に一度、しかも限られた枠での体験会は実施しています。リピート率が高く、争奪戦になるほどなのですよ。わたしは運よく、今年開催の体験会に行くことができました。貴重な経験なので、レポートをします。

◆鹿児島県民には知っててほしい! 「薩摩ボタン」の復活までの道のり

◆薩摩ボタン絵付け師 室田志保さんの挑戦!

丸みを帯びたボタンへの絵付けは想像以上に難しい

こちらの薩摩ボタンに、水性ペンで絵を描きます。当日スムーズに描くために、事前に描きたい絵を決めていきました。

実は、わたしは絵を描くのが、大の苦手。事前に紙に描いた簡単な絵にも、苦戦をしたほど。絵付け体験がはじめてなわたしは、流れが分かっておらず、「紙に描いた絵をなぞって描けばいいや!」と安易に考えていました(笑)しかし、ボタンは平ではなく、丸みを帯びています。なぞって描けるわけがありませんでした……。

このように、自力で絵を描いていかないといけません。「間違えたら、どうしよう」と心配でしたが、綿棒で修正できるとのことで安心しました。水性ペンで描くと、窯で焼いたら消えるそうですよ。

平面に絵を描くのでさえ難しいのに、丸みを帯びたボタンに描くのは、もっと難しい。震える手を抑えながら、勢いで描き終わりました。わたしは、月下美人の花と三日月を描きました(三日月は室田先生が描いてくれました)。

月下美人は、一晩しか咲かない花です。儚い美しさに魅了され、以前主宰していたヨガ教室の名前に「月下美人」を使ったほど、大好きな花です。なので、「絶対に月下美人を描くぞ」と決めていました。無事に描けてよかった。絵を描き終えたら、次は色塗りです。こちらの12色から選んでいきます。

色塗りは細かい作業なので、細い筆を使います。色塗りをする際に気をつけることは、「混ざりやすい色は順番を考えて塗る」だそう。たとえば、白の隣に黄色を塗るとき、色が乾いていない上に塗ってしまうと、色が混ざってしまいます。なので、黄色を先に塗って、乾いてから白を塗っていきます。この色塗り、呼吸をしながら行うと色がはみ出してしまいそうに……。なので、息を止めて行いました。室田先生に作品の絵付けをする際の呼吸を聞いたら、「最初は、呼吸を止めて絵付けをしていましたが、今は呼吸をしながら描いています」と。ものすごく細かい絵を、体験したボタンよりも小さいサイズのボタンに絵付けしているのに……さすがプロです。

何度も息を止めながら色塗りをした結果、このような仕上がりになりました。「はじめてにしては上出来ではないだろうか」と自分で自分を褒めたいと思います(笑)最初はどうなることかと思ったけれど、絵が描けてよかった。色塗りをしているとき無になれた感じがして、とても楽しかったです。体験は、ここまで。あとは、室田先生が窯で焼いて、金で縁取りなどをしてくれます。どんな仕上がりになるのか楽しみです。

室田牧場で育てられた牛を使った「角煮バーガー」はしっかりした味で美味しい

絵付け体験のあとに、おやつタイムがありました。「室田牛角煮バーガー」「室田牛ビーフカレー」「自家製チーズケーキ」から一つ選ぶことができます。わたしが選んだのは、「室田牛角煮バーガー」。

写真をご覧ください。「室田牛角煮バーガー」「室田牛ビーフカレー」が写っています。これ、おやつのレベルではない。もはやランチですね(笑)料理に使われているお肉は、室田先生の旦那さんが育てている牛さんのお肉です。旦那さんは、室田牧場で肉牛を育てています。

命をいただくことに感謝をしながらいただきました。しっかりとした味のお肉で、バーガーとの相性バッチリ。室田牛ビーフカレーを食べていた方は、「美味しすぎるから、通常販売かレトルト販売してほしい」と言っていましたよ。残念ながら、室田牛を使ったバーガーなどは、体験会と年1開催の「森の中でハンバーガー&ハイキング」のイベントでしか食べられません。

心もお腹も満たされた絵付け体験会でした。年に一度開催の体験会。とっても参加希望者が多いとのことで、2026年から「抽選」応募になるそうですよ。気になる方は、Facebookで「室田志保」さんをフォローしてください。

投稿者プロフィール

上村 ゆい
上村 ゆいヨガインストラクター×フリーライター
ヨガインストラクター×ライター。どちらかというと身体が硬めのヨガインストラクターです。その人に合ったレッスン内容を心がけているので、老若男女問わずレッスンを受けていただいています。ヨガレッスンは、出張ヨガがメイン。趣味は、美味しいものを食べること。ライターとして鹿児島のいろいろなことをを発信していけたらと思います。