- 鹿児島をもっと身近に!地域の生の情報をお届け中 -

暮らしを紡ぐまな板と、つくる人

手にしっくり馴染んで、長く大事にできるもの。
キッチンの片隅から、暮らしが変わるーそんなアイテムを鹿児島でみつけました。


まな板を選ぶ

まな板・・って。こだわって選んだこと、ありますか?
かくいう私もつい最近まで、スーパーで手軽に買えるプラスチックのまな板を使っていました。
でも、ふと思ったんです。「まな板って毎日使うものだから、ちゃんと選びたいな」って。
とはいえ、選ぶ基準なんてまったくわからない。
プラスチックが悪いわけではないけれど、それ以外にどのような素材のまな板があるのだろう。

調べてみると、素材は「プラスチック、木、ゴム」の約3種類。
形状は「長方形、丸形、正方形」の3種類ほど。
それに加えて、抗菌加工や食洗器対応なのか・・のような+αの機能などあるようです。
まな板は、料理に使うもの。食材に合わせて、適したまな板を使うという考え方もいいなと思い、今回は「野菜を切る」時に使う「木」のまな板を探してみました!

毎日の風景が変わる、木のまな板

「木」のまな板を探そう!と思い付き、直ぐに脳裏に浮かんだのは
鹿児島県姶良市で木工工房を営むSOT-CULの迫田さん。
-自然素材で暮らしに寄りそうオーダーメイドの家具制作-をコンセプトに鹿児島県産の木材を使用した家具や什器を制作されています。

思い立ったが吉日。直ぐに連絡をし、工房を訪ねて鹿児島県産の木のまな板についてお話を伺ってきました。

迫田さんがまな板を作り始めたのは3年前。最初は長方形の大きなサイズを作っていたそうです。
少しずつ、形を変えて現在は鹿児島県産のヒノキで作る丸形のカッティングボードをメインで制作。
奥さまの女性目線のアイディアを活かし、大きさ、形状、使い勝手を進化させ今の形になったとのこと。

迫田さん
迫田さん

「まな板は毎日触れるものだから。本物の木で作ったまな板を使っていると、きっと人生が変わりますよ」

本物の木・・その静かな一言が職人さんの確信だと感じました。
トントントンと刃が当たる優しい響き、手に馴染む手触り、すっと鼻をくすぐるヒノキの香り。キッチンの片隅で、それら全てが幸せの記憶になる。

…うん。想像しただけでQOLがあがる気がしてきました。

なぜ、まな板にはヒノキなのですか?

迫田さん
迫田さん

「いい質問!実は、鹿児島ではヒノキはあまり採取できないんです。それでもまな板にはヒノキを選びたい。それには理由があるんです。」

まな板がヒノキの理由

ヒノキ..そう聞いてイメージするのはさわやかな香りと滑らかな手触り。
迫田さんが、まな板にするなら「ヒノキ」と考えた理由も聞いてみました。

迫田さん
迫田さん

「ヒノキって、抗菌性が高いんです。カビにくい。もちろん、カビない!とまでは言わないけれど。雑菌が繁殖しにくいので、ポイントを押さえたお手入れをすれば長く使うことが出来る。」

手触りが滑らかに感じるように、ヒノキは木目が緻密で弾力性が高い。それは刃当たりの良さに繋がります。
ただ、イメージ通りヒノキ特有の香りがあるのでニオイに敏感!って方は注意が必要かもしれませんね。

職人さんの熱い想い・・完成されたカッティングボードには迫田さんの木工職人としての知識と「鹿児島のより良い暮らしに寄り添いたい」という情熱が宿っているようです。

ちなみに・・どのようにお手入れすれば良いですか?

迫田さん
迫田さん

「使ったあとに、水洗いをして風通しの良い場所でしっかり乾かす!」

シンプルにこれだけです。
ヒノキが耐久性に優れているといっても、木の特性には抗えないもの。
「乾かすこと」それが簡単で一番大事なポイントです。

また、日々の暮らしを続けていく中でまな板に傷がついてしまったとき、自宅でメンテナンスする場合はヤスリで削って蜜蝋などのオイルを塗ると良いとのこと。

そして、鹿児島にお住まいの方なら、工房でたった550円(tax in)で削り直しもしてもらえるそうです。550円?!
きっと私は工房に持って行って迫田さんにメンテナンスしてもらいます笑

まな板から広がる“えん”の話

ソトカルでは、什器以外にもセミオーダー家具の制作を行っています。
わたしの一押しは“ちゃぶ台”!!!

“縁(えん)”というコンセプトでつくられたennテーブル(ちゃぶ台)は、見た目が可愛いだけじゃありません。
暮らしにちょうどいい、サイズ感。角のない形状で生まれる空間のつながり。
折り畳みも出来る機能性。
鹿児島県産の杉を使用して作られる「めいど いん かごしま chabudai」

ennテーブル(ちゃぶ台)には、迫田さんご自身の生活から生まれた作品のため細やかな工夫が詰まっています。

迫田さん
迫田さん

「本物の木で作った家具は、一生もの。手入れをしながら大事に使えば、とても永く生活を共に紡いでいけます」

迫田さんの作品に懸ける想いは、じわあっとあたたかく心に広がっていくようでした。
テーブルは、家(部屋)の中で中心に在るもの。
一人でも、友人とでも、恋人・家族とでも。
料理を乗せたり、トランプやオセロをしたり。暮らしにまつわるストーリーを家具と紡いでいく。

まさに「暮らしに寄り添うオーダーメイド家具」
※受注生産のため、お問い合わせや納期は直接ご連絡ください

ソトカルマルシェ

鹿児島県産の木材にこだわり、什器、家具を全て手作業で制作をする迫田さん。
「こころ豊かな時間を」というコンセプトで毎月マルシェを開催しています。

ソトカルの木工作品だけでなく、お子様も一緒に楽しめるワークショップや心と体を癒す体験。
選りすぐりのフードやウエルカムコーヒーも楽しめるようです!



ソトカルマルシェ

【日時】5/17(土)11:00~16:30
【場所】オンリーワン与次郎 様 1F
【住所】鹿児島市与次郎1丁目5‐5

※毎月第3土曜日開催
(2025年は6/21,7/19,8/16,9/20,10/18,11/22,12/20)

出店者や内容については、SOTO-CULのInstagramを要check!!
https://www.instagram.com/sotocul.bif.35?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==

今回ご紹介した鹿児島県産ヒノキで制作されたまな板も実物を見ながら選ぶことができます◎

本物の木、だから。一枚一枚木目や色合いが異なります。是非「わたしだけの、まな板」を見つけて欲しい!
ソトカル主催の【ソトカルマルシェ】では直接迫田さんと話をしてオーダーすることも可能!


人生は、積み重ねだから。小さなことの。

キッチンの片隅から聞こえる『トントントン』の音、触った時の木の温もり、鹿児島が育てたヒノキの香り。
人生を変えるまな板って、こういうことか。
「そろそろまな板も、ちゃんと選びたいな」と考えていた方はマルシェで迫田さんに相談してみてください。

取材協力
SOTO-CUL
代表:迫田さん
鹿児島県姶良市船津1649

投稿者プロフィール

はまだともみ
はまだともみ
鹿児島(霧島市)生まれ、鹿児島育ち(鹿児島市在住)、鹿児島で子育て18年目。地元(鹿児島)愛が強めなworking motherです。
お仕事は中小企業で人事を担当。
趣味は、登山・料理・芸術鑑賞、時々ガーデニング(初心者)。
家を建ててから「照明」に興味がありDIYで自分好みの照明を作りたいな~と模索中!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です