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【PR】約400年続く、加治木の不思議な伝統行事「くも合戦」

 鹿児島県姶良市加治木町に、初めて耳にする人なら思わず驚く伝統行事がある。その名も「くも合戦」。文字通りクモ同士を戦わせる大会だが、これは単なる珍しい催しではない。およそ400年以上にわたり受け継がれてきた、地域に深く根付いた歴史ある行事である。

由来は戦国時代 ― 島津義弘の逸話

 その始まりは、関ヶ原の敵中突破で名高い戦国大名の島津義弘公が出兵した文禄・慶長の役にあると伝えられる。陣中で兵士たちを元気づけるため、身近にいる特定のクモを戦わせたことがきっかけになったという逸話が、今も語り継がれている。加治木の地にしか残っていないこの風習は、時代を越えて人々の手で守られてきた。

会場に集う「参加者」たちの熱気

 大会当日の朝、会場には参加者たちが続々と集まる。小学生から合戦歴50年以上のベテランまで、およそ100名を超える人が自慢のクモを携えて顔をそろえる光景は、この行事ならではのものだ。会場全体が独特の緊張感と熱気に包まれ、観客もその雰囲気に引き込まれていく。

見どころは三部門 ― 美しさと真剣勝負

 くも合戦大会は、三つの部門で構成されている。まず「優良ぐもの部」では、裃姿の審判員がクモの体格や色艶、姿形の美しさを審査する。続く「合戦の部」では、長さ60センチの横棒「ヒモシ」の上で二匹のクモが向かい合い、真剣勝負を繰り広げる。相手の動きを読み合うような攻防は見応えがあり、勝敗が決まる瞬間には思わず歓声が上がる。そして三連勝したクモだけが進める「王将戦」では、トーナメント形式でその年のチャンピオンが決まる。

クモを傷つけない配慮と、環境へのまなざし

 一方で、この行事はクモへの配慮を何より大切にしている。勝敗が決まりそうな場面でも、クモが傷つく前に審判が止める。大会終了後は、出場したクモを元の生息地へ戻すことが徹底されている。近年クモの数が減っている背景には、環境の変化もあるとされ、この伝統行事を通して自然や生態系への関心も育まれている。

子どもたちへ受け継がれる、地域ぐるみの文化

 また、地元の小学校と保育所では保存会の協力のもと、子どもたちがくも合戦について学ぶ機会が設けられている。合戦の翌日には、子どもたち自身が司会や行事を務める「もう一つのくも合戦」が開かれ、文化は次の世代へと受け継がれている。地域全体で守り続けてきた伝統の重みを感じる取り組みだ。

 全国でも極めて珍しいこの伝統行事を、ぜひ会場で体感してみてはいかがだろうか。

くも合戦大会 (2026)

日時:2026年6月21日(日) 8:30~16:00
会場:鹿児島県姶良市役所加治木支所「あみかけスクエア」
住所:鹿児島県姶良市加治木町本町253
姶良市関連HP:https://www.city.aira.lg.jp/shokan/kanko/kanko/kumogassen.html

※国道10号と加治木支所の間にある錦江橋は通行止めとなっております。

投稿者プロフィール

清永秀樹

クリエイティブパフォーマンスBAN/代表 さつま忍者研究会/代表 H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)

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