先日、三島村竹島で三島竹島学園の卒業式が執り行われました。三島村の学校は、小学校と中学校が一体となった義務教育学校。中学3年生にあたる9年生が卒業を迎えると、鹿児島などの島外の高校へ進学します。今年、卒業を迎えたのはひとり。保護者だけでなく地域の人たちも集まり、島のみんなでその門出を見守りました。
保護者だけじゃない。竹島のみんなが見守る卒業式

3月11日、三島村竹島で卒業式が執り行われました。
三島村の学校は、小学校と中学校が一体となった義務教育学校です。義務教育学校とは、小学校1年生から中学校3年生にあたる9年生までが、同じ学校で学ぶ仕組みの学校のこと。
少子化にともなう学校の統廃合や中1ギャップの解消を目的に、最近全国的にも増えてきているみたいです。
三島村では、竹島・硫黄島・黒島の3つの島すべてがこの義務教育学校となっています。
竹島学園は人数が多くないからこそ、上級生が下級生の面倒を見たり、学年を越えて関わる中で、子どもたちは互いに近い距離で育っています。
三島村には、高校がありません。そのため、9年生が義務教育の卒業を迎えると、島を離れて本土の高校へ進学します。慣れ親しんだ島を離れることになる卒業式は、子どもたちにとっても、島にとっても大きな節目となる行事です。

今年、卒業を迎えたのはひとり。(小学校は卒業ではなく、前期課程修了式となっています)
大阪からのしおかぜ留学生として竹島にやって来て、島で過ごしたのは1年ちょっとでした。そして、9年生として竹島義務教育学校で学び、この春、卒業の日を迎えました。
ちなみに卒業生は、過去に立志式の記事でも書かせていただいた女の子です。
彼女の将来の夢は、保育士になることなのだそう。
下級生の面倒をよく見てくれることから「みんなのお母さん」と慕われていた彼女に、ぴったりの夢だと思います!
卒業式では本人の答辞のあと、保護者代表としてお父さんがスピーチをされたのですが、その中で出てきた言葉が「桜梅桃李(おうばいとうり)」。
桜は桜、梅は梅、桃は桃、李は李。それぞれが自分らしい花を咲かせればいい、という意味の言葉です。
実はこの言葉は、立志式のなかでも彼女が掲げていたワードなんです。
娘さんが大切にしていた言葉を、今度はお父さんが卒業式の場で語る。親子の思いが重なっているようで、とても印象的な場面でした。
卒業式の翌日は「島立ち」。ひとりの卒業生をみんなで見送る

卒業式の翌日。
卒業生が竹島を離れる日、「島立ち」を迎えました。
竹島以外の離島でも同じだと思うのですが、高校進学のために島を離れることを「島立ち」と呼びます。
子どもたちにとっては、島での生活を一区切りつけ、新しい環境へ向かう大きな旅立ちです。
港には、卒業生を見送るために家族や学校の先生、地域の人たちが集まります。

別れの言葉を交わしたり、記念撮影をしたり。
お見送りのジャンベ演奏も。

そして、船が港に着岸。
竹島では、船が出るときに紙テープを使って見送るのが恒例です。岸にいる人と船に乗る人が紙テープを持ち、船がゆっくり港を離れていくと、長く伸びた紙テープが海の上に広がります。
色とりどりの紙テープが風に揺れ、岸と船をつないだまま伸びていきます。この情景がとてもエモい。
やがて一本、また一本と紙テープが切れ、船は少しずつ港から離れていきました。

岸では、船が見えなくなるまで手を振る子どもたちの姿も。
ひとりの卒業生の旅立ちを、島のみんなで見送る時間。竹島らしい、「島立ち」の光景でした。
竹島から旅立ちの春。いってらっしゃい

島で過ごした時間は1年ちょっとでしたが、竹島での日々はきっとこれからの力になるはずです。
立志式で掲げていた「桜梅桃李」の言葉のように、それぞれが自分らしい花を咲かせていくもの。
新しい場所でも、彼女らしく歩んでいってほしいなと思います。
竹島のみんなも応援しています。
いってらっしゃい。
