2023年10月8日(日)から約3週間。鹿児島県姶良市蒲生町にある和紙ギャラリーにて陶器作家である竹之内彬裕さんの展示会が開催されます。
 今回会場となる和紙ギャラリーのオーナーである野田さんに作品の楽しみ方などを訊いてきました。

ーーどういった作品を作られる方ですか?

  私はスゴく絵が生きている陶器を作る方だと思っています。渋い色の色遣いがスゴく良くてですね。
 それで私たちは随分前から彼のファンでして、前の家にもお邪魔したり個展の度に見せていただいています。
 様々な賞を取られてきて、素晴らしい経歴をお持ちなのですが、もう86歳にもなった事で88歳の米寿を迎える前に一度立ち止まって昔の作品を見てもらおうというのが、今回のタイトルにもあります「クロニクル(回顧)」というわけです。
 ですから今までの作品をずっと見続けてきた私たちとしては、とても懐かしい思いで展示会の準備をしています。

ーーという事は今回は過去作のみでの展示になるのでしょうか?

 もちろんそれだけではなく新作もご用意しています。86歳という年輪を重ねた作品が見られるのでとても楽しみにしてます。 

ーー陶器を見た時に、芸術とあまり付き合いの無い方は、「これとどう向き合って良いのだろう?」と解り辛いところがあると思います。
 全くの初心者に付き合い方のきっかけとなる見方があれば教えていただけないでしょうか?

 例えば『陶箱』で面白いエピソードがありまして、「この陶箱には何を入れたら良いのか?」という来場者の質問に竹之内先生は「何を入れても良いんです」とおっしゃいました。ある小説家さんが「何を入れても良いのなら言葉を入れても良いですね」と、とても哲学的な話をされたそうです。人それぞれ使いたい形でご使用になれればと思います。
 私はもう10年くらい前に購入した陶箱にはお正月にお節料理のお豆を入れました。去年購入した別の陶箱はお花を飾ってみたりしましたね。
 陶箱の絵柄や形からインスピレーションを得て、お好きに使ってみてはいかがでしょうか?

 芸術品と言えば『高い』というイメージが先行しがちで買ってきても『飾るだけ』という方は多いと思うのですが、私はなるべく使う様にしています。
 陶器だけではなくガラスや他の物にしても、使ってもらいたくて生まれてきたと思うんですよね。あまり難しい事は考えず、自由な発想でそれを毎日『楽しむ』という使い方ができれば良いのではないでしょうか?

ーー自身の生活にどう組み入れてみようか?という目線で展示会を楽しみに来ても良いかもしれませんね。

 「何に使えるだろう?」と考えながらですね。
 絶対に「コーヒーカップだ」って思っていてもコーヒーを入れなくても良いですよね。発想を変えてお花を差しても良いと思うんですよ。
 ご自身が納得できる形で楽しんでいただければと思います。

ーー10月8日(日)はオープニングパーティがあるんですね

 そうですね。軽いお食事をバイキング方式でいただきながら竹之内先生のお話しをお聞きします。昔のお話しとかも出てくるのではないでしょうか?
 取り皿も竹之内先生が作られた物を使用致します。お食事を乗せながら陶器を楽しんでいただきたいですね。

竹之内彬裕クロニクル展『陶匣と盌』
 開催日時:2023年10月8日(日)~10月29日(日) 11:00~18:00
      (定休日:月曜日)
 場所:和紙ギャラリー (鹿児島県姶良市蒲生町久末2409-2)
 TEL:0995-52-8993
 HP:http://washi-gallery.sakura.ne.jp/
 Instagram:https://www.instagram.com/washigallery/

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)