2023年6月3日(土)~25日(日)(毎週月曜日を除く)の期間中、鹿児島県姶良市蒲生町郊外にあります和紙ギャラリーにて企画展『夏展 -和紙とガラス-』が開催されています。
 今回はこの企画展の主催者である和紙ギャラリーの野田さんにお話しを伺いました。

「涼」を感じる企画展

ーーイベントについて簡単な主旨を教えて下さい

 『夏展 -和紙とガラス-』という事で始めました。
 夏展としたのは、梅雨時ですけれども、今からやってくるこの暑い夏にですね。何かちょっとですね涼しいイメージでおうちで過ごしていただければ良いなと思い、何かそんなインテリアであるとかガラスのオブジェだとか器、そういったものでお過ごしいただければ良いなと思っております。そういうのを並べてみました。

ーー今回ガラスについては作家さんは御一人だけなんですよね?

 御二人なんですけど、ご夫婦ですね。平泉さんご夫妻です。
 東郷町で窯をお持ちで、うちでは年に1回、複数の作家さんを集めてガラス展を開いていまして、もう14・5年やっているんですけど、その中で一番先輩格にあたる御二人なんですね。

ーーガラス作家さんの作品の特徴について教えて下さい

 うちでも5・6人の方々が作品展をやってくれますけど、どういったところでお勉強をされたかによって材質とかイメージとかが違うんですよね。
 彼らのはスゴくキレイな透明感のあるガラスで、しかもこれはこの人たちの作り方だとは思うのですが、すごく丁寧な、そしてシンプルな、それでいてすごく遊び心もある様な、そういったものも含めてスゴく素敵な作品群ですよ。

ーー野田さんの作品について教えて下さい

 私は和紙を使って織物をしているんですけれども、和紙を細く切って、それを糸代わりにして織物をします。
 荒いまま織った物を和紙織りとしてやってるのと、それから紙布(かみぬの)というのですが、細く切った和紙を紡ぎまして、糸を作るんですね。それを横糸として織っている方の物と2種類作っています。
 今回も10点あまり、もっとあるかな?私の作品として作らせていただきました。タペストリーとしての形です。

ーー和紙の作品はどういったお客様が購入されていますか?

 和紙のタペストリーとかうちわとかありますが、これは主人が作っているのですが、大きさが色々ありますけど、おうちの中で使って下さる方が購入なさっています。
 大きくても和紙って軽いんですよ。ですから建築の中で使っても割と楽に飾れる様で、お店をなさっている方がちょっと広めにお店のディスプレイとして使われたりとかしている様です。

ーーガラスの方はどういったお客様が購入されている感じですか?

 数物として同じものを沢山作って欲しいという事でお店の方が注文される事もありますし、おうちで個人的に欲しい時にね、何も沢山いらない、ホントに私のはこれ・あなたのはこれ、といった感じにお好きな物を選んで、おうちで使うというのは今はよくあると思うんですよね。そういう意味ではどれかきっと良いのがあるよねという風にして、一般的なおうちでも使っていただいています。

ーーガラスに絞ります。これもガラスですよね?(下記画像を指して)

 漆みたいでしょ?ちょっとびっくりですよね。
 平泉さんのお得意とするシリーズです。

ーーガラスの作り方が違うのでしょうか?

 色ガラス、それに銀箔、それが順番に掛かっているんですね。中にこの赤い色また黒い色、それが本当に漆の様で、外の銀箔との兼ね合いもすごく素敵です。これは重厚な素敵な作品だと思います。

ーーこっちはガラッと変わってファンシーな感じがしますけれども…(下記画像を指して)

 先程のが旦那様のお仕事なんですね。こっちは奥様の作品です。
 かわいいですよね。色物もいっぱいありましてね。
 これはパフュームボトルと言ってですね、香水とかを入れてちょっとずつ使っていただく為の物です。
 でもこれは飾ってるだけでもすごく素敵。

ーー製法が違うのでしょうか?

 詳しいところは解らないのですが、この色ガラスと透明ガラス。比率とかが違うらしいのです。だから扱いが難しい様です。
 色によっても扱いが難しい物とかある様です。

ーー初めて作家作品のガラス製品をご覧になる方向けにメッセージをお願いします。

 持った時のエネルギーが違いますね。
 ホントに沢山揃える必要は無くて、ホントに毎年1つづつ買って下さる方がいらっしゃいますね。大事に大事にされる方もいらっしゃいます。そういう事からで良いのではないでしょうか?

ーー同じ様に和紙の魅力についてお願いします。

 和紙というのは漉くまでの手間が大変なので、その割には軽くて薄い物であってしまうのですが、特出としては水蒸気を出してくれたり吸ってくれたり、科学的に良くない物を吸ってくれたり、そういう効能もある事もプラスして、お部屋にいっぱいあったら、昔だったら障子もあった襖もあった、おうちの中にいっぱい和紙があったんですよね。今は意外と少ないですよね。
 今風のお家ででもこういったタペストリーや間仕切りを違和感なく使っていただけると思います。いろいろ見ていただけると面白いかなと思います。

夏展 -和紙とガラス-
 開催日時:2023年06月03日(土)~2023年06月25日(日)
      11時00分~18時00分
      (月曜日を除く)
 場  所:和紙ギャラリー( 鹿児島県姶良市蒲生町久末2409-2 )
 入 場 料 :無料
 お問い合わせ:TEL 0995-52-8993

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)