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自分だけの世界観を表現

この記事は、2022年5月14日にカメラマンの湯之上元気がウェブマガジン【勝手に「霧島市肖像大使」】に掲載したものです。当時の情報が掲載されています。

幼少期からミニチュアが好きで、お菓子の蓋に粘土で地面を作ったりして遊んでいた。

好きな模型製作を仕事にしている!こんなに、幸せな事はないよねぇ!

ずっと模型製作を愛し続けている、岩重賢司さんをご紹介します。

岩重さんは、プラモデルやジオラマなどの模型販売やワークショップの開催を主に、霧島市で模型専門店、マルタカヤ模型を経営されています。

岩重さんは高校卒業後、求人でタミヤ模型が出ていたので応募をし、憧れのプラモデルメーカーへ就職しました。

最初の仕事は、設計や制作をするのではなく、研修として一通りメーカーの仕事を覚える事からのスタートでしたが、研修期間を経て、憧れだった企画設計の部署で働くこととなりました。

入社当時は、1980年代のバイクブームで、実際にバイクメーカーへ取材に行き、寸法を取ったり写真を撮ったり、図面に起こす仕事をしていました。

約5年間、色々な模型製作に携わり、沢山の勉強をする事ができました。

タミヤ模型を退職後は、実家であるマルタカヤ模型に入社しました。

マルタカヤ模型は、もともと飴の製造販売をしており、玩具とお菓子のセットがすごく売れていて、徐々に大手企業がお菓子の販売を始めた事を機に、飴の製造販売を辞め、玩具一筋に切り替えようと父親が玩具屋を始め、節句物の鯉のぼりや雛人形などの販売を始めました。

岩重さんは、幼少期からプラモデルが好きで、霧島市から鹿児島市までプラモデルを買いに行っていたそうで、その時に一緒に行っていた父親が、「そんなのが面白いか!?」と、自身の店でもプラモデルを販売してみる事にしたそうです。

そしたら、一週間も経たないうちに、プラモデルが完売したそうで、後々店内に並ぶ物が、玩具とプラモデルが同じくらいの割合になってきました。

その頃、岩重さんがタミヤ模型に就職し、その後、実家に帰ってきた事をきっかけに、玩具屋とプラモデル屋だったお店を、プラモデル一筋に切り替えました。

現在は、プラモデルやジオラマ模型の販売とワークショップの開催を主にしています。

ワークショップは、鹿児島市立美術館などで子供向けの紙粘土を使った親子ジオラマ教室を開催したり、マルタカヤ模型の店舗でも開催したりしています。

岩重さん自身も、色々な作品を製作中で、「とにかくリアルに再現する」という拘りで、ない物は、自分で作って、オリジナルの世界を作り出しています。

プラモデルを作る作業も楽しいけれども、車のプラモデルを組み立てて、そこに自分の思い描く家族やペットなどを入れ込んで、自分だけの世界を作るのも一つの楽しみで、車と動物などを組み合わせると、色々な物語ができます。単体でのコレクションも楽しいですが、組み合わせて自分だけの世界観を表現するのが楽しいです。

写真は、岩重さんが38年前に作った作品と現在をイメージして制作途中のオールドミニの模型です。

38年の経年劣化を筆一本で表現し、リアルな汚れや傷をイメージしていきます。フィギュアや庭の木もパテやオーブン粘土を使ってオリジナルの世界を作っていきます。

この独特な筆塗りが面白いと、いつしか「マルケン塗り」という名前が付きました。

マルタカヤ模型の「マル」と、岩重賢司の「ケン」で「マルケン塗り」だそうで、ジオラマ界では有名な筆塗り手法となっていきました。

経年劣化やダメージの具合をしっかり考えて作っていきます。

普段の日常で目にしている物を、自分なりにしっかり描いていきます。

右へ習いで忠実に説明書通りに色作りをするよりも、人それぞれの感性を大切に色作りした方が、面白い作品が沢山産まれると思います。

作品制作に一番大切なのが、気持ちに余裕があるかどうか・・・。

締切に追われて作る作品は、精神的余裕がない分、失敗が多いような気がします。なので、リフレッシュして、いつでも余裕のある気持ちで作品を作っていきたいです。

そのために、趣味のキャンプに出かけて、お酒を飲みながら、ボーっとして、リフレッシュします。

今後も沢山の模型作りをしていきたいです。そして、新たな試みとして、「オリジナルガレージキット」と題して、シリコンで型を取って、オリジナルのガレージキットの販売をしていきたいと思います。

「造形は、手作りを大事にしたい!」常にその気持ちを大切に、これからも作品製作をしていきます。


岩重賢司/Iwashige Kenji

幼少期から模型作りが好きで、高校卒業後プラモデルメーカーへ就職。その後、現在のマルタカヤ模型で日々模型製作を手がている。

オリジナルの筆塗り手法「マルケン塗り」は、全国のモデラーから注目されている。


マルタカヤ模型

〒899-4332

鹿児島県霧島市国分中央三丁目12-40

TEL:0995-45-1296

HP:https://marukentakaya.wixsite.com/homepage

ブログ:https://marukentakaya.exblog.jp

Facebook:https://www.facebook.com/maruken28


勝手に「霧島市肖像大使」は、カメラマンの湯之上元気が地元の霧島市で魅力的な人々に焦点を当てて制作しているウェブマガジンです。
https://genki.photo/

※カゴシマガジンに掲載している記事は、過去の文章を引用していますので、情報が正確でない場合がありますので、ご了承ください。


湯之上元気(https://yunoue.com)
(C) Genki Jenkins YUNOUE. | HJPI320510000052 (www.jpca.gr.jp)

投稿者プロフィール

湯之上元気|Genki Jenkins YUNOUE.
湯之上元気|Genki Jenkins YUNOUE.
鹿児島県霧島市(旧:姶良郡福山町)出身

鹿児島を中心にカメラマンとして活動中
自身のウェブマガジン【勝手に「霧島市肖像大使」】では、地元霧島市の魅力ある人々をカメラマン目線で取材し掲載中

(C) Genki Jenkins YUNOUE.
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