沖永良部島の回覧板的LINE「えらぶカレンダー」です

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えらぶカレンダー」です。

沖永良部島はこんなところにあります。鹿児島ですが、琉球文化濃い島です。

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ここ「カゴシマガジン」では、過去に配信したものをピックアップ&深掘り!題して『えらぶカレンダーPick up』、第6回目はこの情報です!

ある友人がInstagramを使って移住した方法…「インスタ移住」について!

先に書いておくと、タイトルで「ご存知ですか?」と書いていますが、誰も知る訳ありません。私の造語なので。ごめんなサイサイ節(えらぶの民謡)。

ある家族のおきのえらぶ島移住ストーリー

今年の春に沖永良部島へ移住した鈴木ゆみさん。

そのプロセスがとってもユニークだったので、今回紹介したいと思います。名付けるなら「インスタ移住」。Instagramをきっかけに、今の住居にもお子さんを通わせたい学校にも巡り会えたというお話。沖永良部島に限らず、地方移住を検討している人へのお役に立てば幸いです。

生まれも育ちも、結婚後も神奈川県の鈴木さん。一度でいいから外に出たい、せっかく行くなら島がいい、そんな動機から八丈島の移住体験ツアーに参加。実際に身を置いてみるとどこか物足りなさを感じたことで、「私は南の島に住みたいんだ」と気付き、その足は奄美群島へ向かいます。

島留学があったことをきっかけに奄美大島・宇検村への移住を検討しつつ、同時期に開かれていた奄美群島各町が集うオンラインツアーに参加。しま暮らし体験住宅(沖永良部島・和泊町の移住定住促進制度)もあることだし、どちらかといえば観光気分で沖永良部島へ。しかし思う以上に温かく歓迎され、「この人達といっしょになにかしたい」という思いが膨らみ、最終日前には「ここで住みたい」という思いはじめます

八丈島にて。

インスタ移住についての話は、ここからです。

Instagramで知り合った人が家探しのお手伝い

まず住居を見つけなければどうにもならないー。

そう考えた鈴木さんは、Instagramで「家探しはじめました」と投稿。4月に住むことが決まっていること、だけど予定の住居の受け入れ時期がずれ込んでほかの物件を探す必要があること、条件に合う物件が見つからず困っていること、などなど、現状について正直に書き出した内容を投稿。そして島の雰囲気を掴みたいと考え、「#沖永良部島」などのハッシュタグで検索して、気になる投稿にコメントしたり、気になる人にDM(メッセージ)を送信します

当時の投稿はこちら。

実は鈴木さんと私も、そのときに送られたDMで知り合ったのですが、私は「移住前にSNSで連絡してくるとは…むむ、やるな!」と興味津々。振り返ると、そのときからいつかこうして記事にすることを考えていたのかもしれません。

そんな私のようにおもしろいと感じる人はほかにもおり、InstagramのDMを通して鈴木さんは沖永良部島内に知り合いが増えていきました。興味のある人はきっと鈴木さんの投稿を遡って見るのでしょう(SNSだとよくある話)、家探しで困っていると知り、「周りに聞いてみるよー」という方が数人現れます

そのうちのお一人は、地元っ子ならではのネットワークを活かして、校長先生やPTA会長といった島でもとびきり顔の広い方にもつないでくれました。そしてついには、鈴木さんは、素敵な住居と、お子さんの転校先として希望していた小人数クラスの学校を見つけることができたのです。

いよいよ沖永良部島に上陸!移住!

SNSでのつながりが、SNS外へのつながりへ。

エピソードの紹介はここまでなのですが、これってすごく、「縁もゆかりもない地域への移住において大切なこと」についての含蓄がたくさんあるなぁ~と私は思っているのです。それを一言で表すなら「関係性の連鎖」でしょうか。

沖永良部島に限らず、田舎への移住では、「家がない」「仕事がない」というのは本当によ~~~く!聞く話です。でもこれって、家や仕事が「ない」というより、「見えない」といった方が正確だと思います。もっと言えば、「紹介してもらえない」「教えてもらえない」です。

基本的には、家に住んでもらう人も、仕事に就いてもらう人も、親戚筋や同じ集落関係者など自分と近い人から探すことが当たり前だと思います。それもそのはず、よく分からない人に住居や仕事を紹介して、自分はもちろん知人友人に迷惑を掛けたくない。また何より、融通は身近な人にこそ利かしたいもの。

すべてのケースにおいて断定するつもりはないですが、島に暮らしているとやっぱりその傾向は感じます。ちなみに私自身は「親が島出身」なので、逆に融通を利かせてもらっているというか、たとえ初対面でも、島にルーツがあるというだけで何かと親切にしてもらっていると感じる場面が多いです。

そんな中で鈴木さんは、Instagramで家探しをはじめましたという投稿をして、Instagramのユーザーでもあった島民の方と出会い、やりとりを重ねて、今の友人たちとつながって「自分と近い人」になり、彼らにとって近い島民からの協力も得られることにつながった。言い換えるなら、関係性が連鎖した。

おもしろいですよね。これまでは島にいてやりとりを重ねることではじめて得られる関係性を、Instagramを介して得られたことによって、島内でも広がったということです。鈴木さんは、ここに登場しない方も含めて、「誰か一人でも欠けたら今の家は見つからなかった」と振り返ります。

もちろん、本人も言っていますが、鈴木さんがそうしたことをすべて最初から見越して動いていた訳ではないですし、何よりも鈴木さんの人柄があったからこそ周りが動いてくれたのは間違いありません。でも、移住する前からそんな人柄をどう伝えるかというところで、Instagramは有効だったと思います。

ちなみに、島に移住して一年半になる友人は、「とりあえず来ちゃえば(家も仕事も)何とかなるんですよ」とと話していて、これは本質を突いた発言だなと思いました。島に来て、島民と近い間柄になれば、家も仕事も紹介してもらえる。ただ、このプロセスには、決断できるほどフットワークが軽いとか、しばらく宿住まいでも問題ないくらいのお金があるとか、条件が必要です。

逆に、もともと数週間~一ヶ月くらいの旅行で来ていたつもりが、島の人と仲良くなった延長で家や仕事も紹介されて、結果的に移住したというパターンの友人もいます。まぁ、島の人にとっても、仲良くなったら島に住んでほしいですからね(笑)。そりゃあ紹介します。ほんと、移住の形っていろいろです。

SNS移住ってもしかして「熱い」かも?

実は一年くらい前から、InstagramやTwitterで、プロフィールに沖永良部島に移住したい、移住する、といったことを書いている方をちらほら見かけるようになりました。実際に連絡をもらったこともあります。どうも、このインスタ移住(TwitterだとTwitter移住だけど)は一部で定番化してるのかもなぁと。

誰かが広めているのか、たまたま同時期に増えているのか分かりませんが、今はSNSで調べ物をすることは当たり前の時代なので、自然な流れと考えればなんとなく後者な気がします。観光でもそうですが、知らない地域の雰囲気を掴むにはそこで投稿された写真やコメントを見る方が雰囲気は掴めますもんね。

という訳で!

人柄に自信がある人…という言い方をすると、ヘンな感じですが、いずれにしろInstagramなりTwitterなりで、「●●に移住予定」と表明してから移住先に暮らす気になった人たちと連絡を取り合ってみる、ということはアプローチのひとつだと思います。手伝ってもらえるかどうかは人柄と相性と運次第ですが、それも含めて移住先とのお見合いだと思ってトライしてみてください。

地域側からすれば、やっぱり自分が住んでいる場所に「住みたい」と言われるとうれしいし、同じ住民になるかもしれないんだから、「できることはしたい」と感じるのが人情だと思います。沖永良部島や鹿児島に限らず、SNSに慣れている人はご検討あれ。でも、メッセージを送るときにコピペはダメですよ!一気にスパムメールっぽくなりますからね(笑)。

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文・写真:ネルソン水嶋(えらぶカレンダー運営者)
写真提供:鈴木ゆみさん

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