先日、福岡を拠点にコスプレイベントを仕掛け、ご自身でもコスプレ活動をされているらいむさんが、鹿児島県指宿市にある『フラワーパークかごしま』でイベントをされていたのでお話しを伺いに行ってきました。

らいむ さん

指宿市フラワーパークにコスプレピクニックがやってきた

ーーコスプレピクニックについて紹介をお願いします。

 17年前に海の中道(福岡市東区にある国営『海の中道海浜公園』)の屋外で好きなコスプレができるというイベントを始めたのが最初です。
 それが今では門司港レトロとか沖縄とかのイベントでちょっとお手伝いをさせていただくというのが今に至ってる感じですね。

ーーどちらかというと広告代理店からの依頼が多い感じなんですか?

 行政などもありますね。
 様々なところから依頼があるから、門司港レトロでは完全に自分たちで企画して自分たちでやってという自主開催してやっています。

ーー依頼の目的はどちらかというと集客が目的でしょうか?

 集客もだし、その場所を知って欲しいという期待も大きい様です。
 コスプレイヤーさんって朝から晩までコスプレしてその場にいる方が多いです。
 観光客だと何時間かいたらその場からいなくなりますけれども、コスプレイヤーさんだと一日中その場にいてくれて、加えてSNSで発信をしてくれる存在になりますね。

ーーインフルエンサー的な動きもしてくれるって事ですね。

 意外と行政などの方々はInstagramとかは熱心なんですけれども、Twitterの活用は割と想定外みたいです。
 そこをTwitter中心のコスプレイヤーさんが入る事で場所のPRにもつながっています。

ーー今まで様々な場所でイベントをやってこられたと思うのですが、この反応は面白かったといったエピソードなりはありますか?

 コスプレイヤーさんを見られた一般の方の反応の方が大きいですね。
 結構キャラクター名まで当てられる方もいらっしゃいますし…。

ーー一般の方に写真撮られたくないと考えるコスプレイヤーさんが多いのでは?思うのですが…。

 それでも一般の方でも撮影マナーを守られてると「撮って良いですか?」と訊いていただければ、撮影許可を出してるコスプレイヤーさんは多い様です。

ーー各自に声かけて了承を得てから撮影をして下さいって感じですね。

 なので今日も一般の方でコスプレに興味持たれてる方がいる時はそういうふうに説明をして、それが今後別の会場でのイベントでやる様な事があったり、よその団体さんの時でもそうですけど、撮影のマナーが良くなれば、コスプレにとって環境がもっと良くなるかなと思っています。

観光サービスの1つとしてコスプレのできる環境を考えてみる

ーー今インフルエンサー的な話が出たんですけれども、コロナ前の桜島だったら海外の方がホテルに部屋を取って着物に着替えたり、キャラクター衣装に着替えたりしてから近くの公園で撮影するという状況がありました。
 また別のところでは地域の取り組みとして、伊賀上野市だったらお茶屋さんや他のお店でも更衣室やら忍者衣装の貸し出しをしているという現場を見ています。
 これがこれから観光サービスの1つにもなり得るのかなと思うのですが、そこはどうお考えですか?

 今のインバウンドはコロナの影響で中国人のインバウンドが減ったんですね。実は中国以外のアジアからのインバウンドっていうのが出てきつつあります。
 中国人のインバウンドは実はコスプレ衣装買ってくれなかった。
 それは中国で作られた衣装が多いからっていうのがあって、それが今度は韓国とか東南アジアにシフトした時に日本で衣装を買うという方々が出てくる様になりました。
 海外の方のコスプレに対する関心というのは非常に強いです。
 「購入したコスプレ衣装を着られるイベントがどこかにないかな?」というのは、よく来るお客さんとかからご相談があったりします。

ーー私はほぼ鹿児島べったりなので地元の動きしか知らないのですが、近くには鎧メーカーの丸武さんがあるんで「甲冑着ましょう」「時代衣装着ましょう」で観光サービスとしてのコスプレの動きが止まってしまうんですけれども、もっとコスプレの文化を広く導入する為に何か考えている事はありますか?

 僕らは最終的には自分たちがやらなくても、施設の人が企画を打ち出せれば良いかなと思ってて、最初にイベントをやるのは「あくまでもノウハウのお手伝い」という考えで動いています。
 「自分たちでやろうか」という考えで通年イベントができるようになれば、コスプレイベント特有の何か面倒くさいルールとかじゃなくて、ちゃんと園とか施設のルールでコスプレイベントの運用もして下さると思います。
 そっちの方が将来的には良いんじゃないかな。
 僕らは1つの場所とか複数の場所を独占するっていうのは、もう望むところではない感じです。

ーー鹿児島の現状として、コスプレイヤーの方たちは一般の方と離れて活動しているので、お互いの接点っていうのは無いに等しい状況です。
 一般の担当者が自分のところの盛り上げにコスプレイベントをやりたいと考えた時は、らいむさんのところに相談すれば良いですね。

 それで将来的には「自分たちでやりたい」という方々の相談もちゃんと受けてます。
 そういうふうにして、誰でもイベントができるし、もう一つ言うと今のコスプレはプロの人とかがもてはやされていますけれども、『誰でもできるのが本来のコスプレ』なので、「こういう人でもコスプレできるよ」っていうのを一応出していきたいなと考えています。
 だから極力イベント中は僕もコスプレをする様にはしています。

【 コスプレピクニック 】
Twitter:@cospicnic
【 コスプレショップぱるふぇ 】
ホームページ:https://shop.cos-parfait.com/

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)