「白薩摩の絵付け師の方に、お話は聞いたことがあるけれど、実際に絵付け体験はしたことがない……。せっかくなら、絵付け体験をしてみたい!」という思いが、ふつふつと湧き上がってきました。
鹿児島市で白薩摩に絵付け体験ができるお店があるということで、ライターの上村が、絵付け体験に行ってきました。伝統工芸品や体験が好きな方、必見です!
鹿児島を代表する陶磁器「薩摩焼」とは
「薩摩焼」は鹿児島を代表する陶磁器で、白もんと呼ばれる「白薩摩」と黒もんと呼ばれる「黒薩摩」があります。
「薩摩焼協同組合」のサイトには、「白薩摩」と「黒薩摩」について、以下のように説明がありました。
白薩摩は、薩摩藩の保護管理の下で生産され、表面に貫入と言われる細かいヒビが入っているのが特徴で、ややベージュ色のかかった生地に金彩・錦手など豪華で繊細な上絵付けが施されています。
明治時代にはパリ万博などで好評を博し「SATSUMA」の名称で世界的な輸出品として生産が拡大しました。
黒薩摩は、庶民の生活の器として主に用いられました。
黒・茶・緑など多様な色彩と素朴で剛健な趣は、人々の生活に溶け込み親しまれています。
焼酎専用の酒器、黒茶家(くろじょか)などが有名です。
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白薩摩は、金彩で縁取りをし、赤、緑、黄、青などの色絵の具で絵付けがされているのが魅力の一つです。
「白薩摩焼をもっと身近にカジュアルに楽しんで頂きたい」という思い
「白薩摩焼をもっと身近にカジュアルに楽しんで頂きたい」という思いで設立した「ブランセラミカさつま」。
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代表の七夕涼子さんの父は、長年、白薩摩の絵師として仕事をしていました。幼い頃から父の背中を見て育ってきた七夕さん。50歳過ぎまで、白薩摩に携わることはありませんでした。しかし、2013年に父が肩を痛め、「いつまで絵が描けるのか」と少し弱気になったように見えたことをきっかけに、白薩摩という鹿児島の伝統工芸を残していくことを決意します。
本格的に修行をするとなると、10年以上は必要です。七夕さんは、50歳を過ぎた自分にできることを考え、気軽に白薩摩焼を手にとってもらえる作品づくりをすることに決めました。
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「ブランセラミカさつま」は、白薩摩で作られたネックレスや指輪、イヤリングといったアクセサリーを作っています。作品の購入は、「ブランセラミカさつま」が運営している店舗「白もんベース」やオンラインショップで、購入することができます。
オンラインショップ
https://www.creema.jp/c/bss
白薩摩の絵付け体験しました
七夕さんには、「白薩摩の作品を手にするだけでなく、白薩摩に触れる体験をしてもらいたい」という長年の夢がありました。どうやったら自分の思い描く体験を実現できるのか。試行錯誤を重ね、ついに2024年2月から、白薩摩のお皿と箸置きの絵付け体験をスタートすることができました。
絵付け体験の様子を、写真とともにご紹介していきます!
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お皿と箸置きは、こちらです。白薩摩に、ちゃんと絵付けができるのかドキドキです。
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わたしみたいに絵を描くのが苦手な人は、安心してください。ちゃんと図案が、いくつも用意されていました。わたしが選んだのは、桜島です。転写シートの上でなぞって、お皿に絵を写します。
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次に、金彩で縁取りをします。体験用の金彩は、純金ではなく雲母金を使用していますので、電子レンジも使えます。
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いよいよ、色絵の具で色を入れていきます。集中力が必要で、思わず息を止めてしまいました。図案が細かいと、それだけ色入れも細かくなるということなんですね! お花の色入れに、少し苦戦しました(笑)
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自分の名前などのサインを入れて、体験は終了です。七夕さんが焼き終えたら、郵送してくれます。
絵付け体験、楽しかったです。鹿児島に長年住んでいるけれど、なかなか伝統工芸品の作る過程を知る機会がないので、興味深かったです。
自分へのプレゼントだけでなく、誰かにプレゼントとして贈るのも良さそうですね。絵付け体験は、5,000円でできます。
体験のお問い合わせなどは、こちらからできます。https://branseramikasatsuma.jp/br_ws
◆ホームページ
https://branseramikasatsuma.jp
投稿者プロフィール
![上村 ゆい](https://www.kagomaga.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/05/IMG_5742-150x150.jpeg)
- ヨガインストラクター×フリーライター
- ヨガインストラクター×ライター。どちらかというと身体が硬めのヨガインストラクターです。その人に合ったレッスン内容を心がけているので、老若男女問わずレッスンを受けていただいています。ヨガレッスンは、出張ヨガがメイン。趣味は、美味しいものを食べること。ライターとして鹿児島のいろいろなことをを発信していけたらと思います。
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